自動車や電化製品に使われるコンデンサを生産し、世界初の「ハイブリッドアルミ電解コンデンサ」の開発など、業界の最先端をいくサン電子工業。社員とその家族の健康を考えた様々な取組が経済産業省の「健康経営優良法人ホワイト500(※)」に選ばれるなど、健康経営に力を入れた企業としても注目されるサン電子工業で働く人から実際の働き方について伺います!
左から
《参加者》
- 八重尾 義樹さん《出身》滋賀県《所属》製造オペレーター/入社2年目
- 森山 杏佳さん《出身》出雲市《所属》製造、検査工程/入社3年目
- 大谷 晴己さん《出身》出雲市《所属》製造オペレーター/入社4年目
- 神田 隆之介さん《出身》浜田市《所属》製造オペレーター/入社3年目
司会者皆さんが入社されたきっかけを教えてください。
森山さん私は高校を卒業後、大分の大学に進学しました。就職先については特に「島根で!」と決めていたわけではなく、東京や大阪などいろいろな場所での就職を視野に入れていましたが、島根の企業セミナーでサン電子工業の話を聞いて製造業に興味が湧き、「島根県で世界を相手に仕事がしたい」との思いからこの会社を選びました。
大谷さん高校の時から機械が好きで、製造業に興味を持ちました。それで出雲工場を見学したところ、社員の皆さんから明るく挨拶していただいたり、責任を持って仕事をしておられる現場の様子を見て、「自分もここで働きたい!」と思い、入社を希望しました。
神田さん僕は工業高校を卒業しましたが、自分の技能をレベルアップさせてから社会に出たくて、ポリテクカレッジ島根(島根職業能力開発短期大学校)の電子情報技術科に進学しました。県内就職希望だったので、出雲の企業説明会に参加したところ、当社で製造しているコンデンサに興味を持ち、ここを希望しました。
八重尾さん私は滋賀県出身ですが、結婚を機に妻の地元である出雲に移住しました。滋賀県では同じ製造業で働いており、製造ラインオペレーターから設備メンテナンス、技術設計補佐などを経験しました。転職にあたり、経験を活かせる仕事がしたいと島根県の定住財団に相談したところ、サン電子工業を紹介されました。
司会者サン電子工業さんは経済産業省の「健康経営優良法人ホワイト500」に認定されていますが、社員の健康増進のためにどういった取組をされていますか?
※健康経営優良法人認定制度は、地域の健康課題に即した取組や健康増進の取組をもとに、
特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を経済産業省および日本健康会議が審査し顕彰する制度です。
2019年度から2021年度も含め3年連続で、健康経営度調査結果の大規模法人のうち
上位500社のみに与えられる「ホワイト500」に認定されています。
大谷さん社員に健康野菜ジュースが無料で配布されます。また、食堂のドリンクサーバーには青汁やスポーツドリンクが入っていて、いつでも無料で飲めるようになっていますよ。
神田さん社員対象の健康セミナーも3か月に1回程度のペースで開催されます。内容は、睡眠やがんのセミナーに感染症予防、・・・ライザップもありましたね。
東京の先生とオンラインでつないで、社員休憩室で受講しました。本社や国内各工場も合わせて全体で250名くらい参加しましたが、社員みんなから評判でした。 他にもヤクルトさんによる腸の健康や保健師さんによる健康の話など、外部から先生を呼んで、定期的に色々なセミナーが開催されますよ。
八重尾さん感染症のセミナーでも、分かってはいるけれどなかなか実行できないことなどをしっかり教えてもらえて、家で妻と話したり再認識するきっかけになりましたね。
司会者どれくらい前からそういった取組をされているんですか?
八重尾さん7年ほど前からそういった健康意識を高める取組をしていると聞きました。社員の健康、そして社員の家族の健康があって、初めて会社というのが成り立つという考えのもとに始められていて、そこから野菜ジュースの配布や、インフルエンザの予防接種費用の全額補助といった制度もできたようです。
大谷さん勤務形態の3交替制に最初はなかなか慣れなくて、身体に負担がかかるときもあったので、会社がいろいろと健康のことを考えてくれているのはうれしいです。
司会者会社のいいところを教えてください。
大谷さん雰囲気が明るいですね。困ったことが起きると先輩方がフォローしてくれますし、自分からも気軽に質問できるような環境です。 また、敷地内に芝のサッカー場があって、島根県サッカー協会出雲支部に無償で提供しているんです。小中学生や社会人の方たちにも、サッカーの練習場として使ってもらっています。サッカー以外でも地元のグラウンドゴルフ愛好者の方に使用してもらうなど、地域貢献を心がけているところがいいところだと思いますね。
八重尾さん誕生日休暇があるところですかね。有給もすごく取りやすいので助かっています。 また、会社のイベントには家族が参加できるものもあって、家族で忘年会などにも参加できるんです。そういったところで、社員も社員の家族も、一緒に大切にしてもらっているんだなと感じられます。
森山さん私は高校時代から薙刀(なぎなた)をしていて、会社の面接を受けた時にそのことを話すと「会社としてもぜひ続けてほしい」と言ってもらい、それも入社した決め手の一つになりました。 薙刀の県大会などで役員になることがあるんですが、入社後間もない頃から特別有給という形で休みをいただいたり、国体に選手兼コーチで行った時には長期休暇をいただいたりなど、本当にありがたかったです。
神田さんしっかり勤務時間内に仕事が終わるので、仕事とプライベートの区別が付けやすいところがいいですね。先ほどの話にも出た健康経営に力を入れているところも魅力だと思います。 あとは当社で作っているコンデンサの技術。少し特殊なんですが、そこに興味を惹かれて入社しました。
司会者コンデンサとはどういったものですか?
神田さんコンデンサというのは目的としては電池に近いと言ったらいいですかね。電気を蓄えたり放出したりする電子部品で、多くの電子機器に使われているものです。当社の「ハイブリッドアルミ電解コンデンサ」は2000年に出雲工場で開発したもので、家電製品やパソコン、自動車など幅広く使われています。 今、日本での製造メーカーではこれが主流となっていて、当社では最先端の技術で作っています。このたび出雲市が認定する「出雲ブランド商品」にも認定されたんですよ。
司会者男性社員が多いですが、女性として働きにくさなどは感じませんか?
森山さん社員145名中、女性は20〜30名くらいですが、働きにくさなどは全くないですね。少ないからこそ、女性同士の団結力もあります。子育てをしながら働いている人もいるので、産休育休制度についてもいろいろアドバイスをもらったり、職場復帰もしやすい環境だと思います。 それに女子トイレがキレイです(笑)。女子トイレをリフォームする時に、上司からどんな風にしてほしいか意見を聞かれて、希望をかなえてもらい、メイクスペースや小物入れなどを作ってもらって、ホテルのトイレみたいになりました(笑)。女性の人数は少ないですが、女性社員を大切にしてくれているんだなと思いました。
司会者妊娠中でも身体に負担なく働けていますか?
森山さん妊娠後しばらくは体調の変化もすごくて、休まないといけなくなる時もたくさんありましたが、自分の身体を優先するようにと休みをいただいていました。 私の部署は製造検査工程で、具体的には製品に不良がないかを見る業務ですが、周りの方が「無理な体勢してない?」とか「暑くない?」とか気を使ってくれるので安心して働けています。 今回、体調の関係もあり、予定より早く産休に入ることになりましたが、そういった配慮も本当にありがたいです。
司会者部署異動などはありますか?
大谷さん部署異動はあまりないですが、工程異動はそこそこあると思います。また、年に2回くらい上司との面談があるんですよ。1対1で、プライベートのことから仕事の悩みまで、ざっくばらんに言いたいことが言える感じで。話しやすい環境でいろいろ相談にも乗ってもらえるので、そういう時に今の環境が合っているかどうかや、部署を変わりたいなどの話もできますね。
八重尾さんいろいろな経験をさせる目的での異動もあります。でも基本的にはそんなに変わらないので、部署内のメンバー同士はコミュニケーションも取りやすいです。
神田さん僕は今度製造オペレーターから製造技術の方に移ることになっています。部署内での工程異動は結構ありますが、全く違う部署に行くというのは少ないかもしれません。
森山さん私は異動ではないんですが、勤務形態を変えてもらいました。最初は3交替制で夜勤もあったんですが、結婚を機に家庭と会社の両立をどうしようと悩み、辞めることも考えて面談の時に上司に相談したところ、8時半〜17時半という勤務形態を提案してもらい、今は日勤で働いています。
司会者八重尾さんはUターンですが、滋賀県から島根県に来るにあたり、迷いなどはなかったですか?
八重尾さん全然なかったです(笑)。滋賀県は海がないですが、島根県は海も山も湖もあるので最高ですね。家から歩いて10分ほどで海があって、本当にいいところです。出雲は住みやすいですね。地元のお祭りなどにも参加させてもらったり、住民同士がすごく親密です。
司会者前職との違いなどはありますか?
八重尾さん休暇の面で言えば、誕生日休暇もなかったですし、有給もここに比べると取りづらかったかもしれません。ここは有給を取りやすいよう、社員同士お互いに協力し合うという感じですね。
司会者キャリアアップの面で何か会社のサポートはありますか?
森山さん資格が必要な部署があるので、そこでは必ず資格を取るようになっています。全体的には危険物や安全衛生などの資格は会社の方から勧められますね。取得するための費用は全額会社から出してもらえますし、資格が取れたら手当ももらえます。
大谷さんパソコン教室もありましたね。
神田さん英語もありました。外部から講師を招いて開くのも年に1回はありますね。
司会者就活生にメッセージをお願いいたします。
森山さん私は就職セミナーで初めてサン電子工業を知ったんですが、まずどんな企業があるのかを知るのは大事ですね。あと実際に見学に行って、自分に合う会社かどうか見極めるといいかなと。さらに女性が働きやすいかどうかも、ポイントかなと思います。
大谷さん家族や先輩、知り合いなど、自分の周りの社会人にいろいろ聞くのは参考になりますね。例えば地元の企業や就職活動の経験とか、働くことについて話を聞かせてもらって、そこから自分の希望する仕事について考えるといいかなと思います。 あと僕も見学はオススメします。見学した時の社員の皆さんの明るい挨拶で入社を決めたので!(笑)
神田さんやっぱり僕も見学が入社の決め手になったので、大事かなと思います。事前に会社のことや仕事内容、制度などを調べたうえで、実際の働く現場を見る。ここは製造現場なども全て見せてもらえるので雰囲気も分かるし、ありのままを見たほうが入社後のギャップがなくていいと思います。
八重尾さん重なりますが、僕も見学をして決めたので、見学をオススメします。そういう会社の空気感は、見て聞いて肌で感じて分かるものだと思うので、まず見学して、どういう人が働いているのかもしっかり見て感じて欲しいと思います。