技術とアイデアを駆使して
おもしろいモノづくりをしたい

田中 博之

(Doライト株式会社)

出雲市出身。平田町の電子機器メーカーに21年勤める。Doライト株式会社立ち上げから、特殊環境対応LED照明等の製造と販売を手掛けている。現在は「やさしい医工連携プロジェクト」にも参加し、医療用のLED開発も行っている。

日本で唯一AC(交流)駆動の
大型LED照明器具を開発

出雲市多久町で生まれ育ち、最初の就職先は地元の電子機器メーカーでした。富士通が島根県へ進出してきた時の最初の協力会社でもありました。そこに約21年勤め、経験や技術も重ねてきた頃、良い出会いがあったのです。LEDの製造と販売をする「Doライト株式会社」という会社を起こす話を聞きました。そこで製造するLEDは、電源ユニット、つまり変換機がない照明器具なのです。これは日本で唯一! ですからDoライトで仕事をすると『おもしろいことができる!』と思い前職を退社し、創業に向けて準備を進め2010年に会社を設立しました。

Doライトでは、3~4年前から「特殊環境」にターゲットを絞り、販売を行っています。 例えば、大きな製鉄工場や鋳造、工場のクレーン灯や街路灯などです。電源ユニットがないため〝強く!切れなく!故障しない!〟という特長を生かしています。

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高温、衝撃、粉塵、塩害などの環境下においても取付けが可能な「DOME Light」(ドームライト)シリーズ。出雲ブランド商品にも認定されている。

看護師さんの声から生まれた
ハンズフリーLEDライト

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近年では、201411月に島根大学産学連携センター中村教授より要望があり、看護・介護用のLEDライトの開発を行っていました。『ビジネスチャンスとしておもしろい!』と思ったことと、実は大病を患い、その年の春に退院したばかりでした。当時は、今よりも元気ではなく歩くのもままならない状況。しかし、入院をしていたことで看護・介護用のLEDのことがよく理解できたのです。それで、すぐに「いいですね。是非やりましょう!」と開発の話を快く引き受けました。

看護・介護用のLEDとは、夜の巡回の際に患者さんを看るためのものです。病室はカーテン1枚で仕切られている部屋もあり、ベッドの枕元の灯りを暗い状態から点けると、目がくらむことがあります。一方、看護師さんは懐中電灯やペンライトを持っているのですが、処置の時にはライトを手で持ったり、腕で挟んだりと不便な状況となります。そこで看護師さんから「両手が使えて、やさしい灯りで患者さんを照らすことができないだろうか?」という要望が出たのでした。

イメージも構想も出来ていたのですが『我々1社でどこまでできるのだろうか?』と、不安がありました。ふと浮かんだのが、以前お世話になっていた島根富士通でした。20年来の付き合いもあり、二つ返事で承諾していただけました。2015年4月から共同研究がはじまり、2016年8月に看護師・介護士用ハンズフリーLEDライト「LUMINURSE(ルミナース)」の試作品ができました。

このライトの大きな特徴は、患者さんそして看護師さんや介護士さんにもストレスがかからないことです。稼働センサーを搭載しているので、お辞儀をすることで点灯したり、目の位置と同じ高さにライトを付ける工夫や灯りの色合い、広がりなど、いろいろなシーンを想定して検討してきました。「LUMINURSE」は、島根大学医学部産学官連携共同開発製品として特許出願中です。

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看護師・介護士用ハンズフリーLEDライト「LUMINURSE(ルミナース)」。 現場で使いやすいよう、様々な工夫が施してある。

楽しく遊んでいたサーフィンが
ココロもカラダも強くした

20歳のころからサーフィンをしています。スポーツが好きだったので、テニスや冬はスノーボードなどをしていたのですが、友だちと「夏は何しよう?」という話となり、サーフィンをすることに。サーフィンの魅力は自然が相手なので、同じ波がないのです! 波に乗れなくて「次は乗ってやろう!」と思っても、また違う波。それを繰り返すうちに、だんだんハマっていきました。日本海は夏になると波がないので、良い波を求めて四国や千葉、宮崎、そしてバリ島にも行きました。

しかし、病気をしてサーフィンから遠ざかっていました。リハビリ最中に、先輩が大きなサーフボードに立ちパドルで漕ぐSUP(スタンドアップパドルサーフィン)をする姿を見て『これなら出来るかも?』と思いやってみることに。最初は膝が曲がらなく、力が入らず転倒もしましたが、少しずつ出来るようになり、良いリハビリになりました。そうなると、やっぱりサーフィンがしたくなります。そしたら、意外と出来たのです。すると徐々に足腰も強くなり、増えた体重が12㎏も落ちました!

その関連で、出雲ローカルサーファーたち3040人とで、出雲市の環境美化サポートクラブに入り、毎月第2日曜日に稲佐の浜と多伎の浜で、ビーチクリーンを10年以上行っています。出雲大社の大遷宮の頃から、浜はキレイになりましたが、それ以前はゴミがいっぱいでした。それに自分が子どものころと比べて浜も変わってきていて、稲佐の浜の弁天島が今は陸続き。水温も高くなっているのを肌で感じてます。地球温暖化の影響ですかね

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ローカルサーファー仲間と稲佐の浜で行ったビーチクリーン活動。

「LUMINURSE」がついに発売!
医工連携プロジェクトでさらなる飛躍を

LUMINURSE」は2017年9~10月に販売する予定です。すでに問い合わせが殺到しているので、市場の反響が楽しみです。しかし、これに甘んじず、さらに新機能を追加したり、新しい医療用LEDライトを開発して、看護師さんや介護士さん、医療関係者に喜んでもらえる商品をつくりたいと考えています。

産学官連携では医療機器など高度な開発が行われています。その中でも我々は中村教授の掲げる「やさしい医工連携プロジェクト」として、ローテックなモノづくりを行っています。しかし、ローテックでも出雲でモノをつくり、県外で商売し、そしてさらに将来は海外も視野に入れ販売を行う予定なので、ますますおもしろい展開になりそうです。

これまでの特殊環境対応のLEDと合わせ、昨年は一畑電車新車両の照明を作りました。このように、地元と連携した開発は地域貢献にもなり、やりがいがあります。どんどん地域を豊かにし、皆さんに必要とされるモノづくりをしたいです。

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出雲人が薦める出雲

稲佐の浜
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稲佐の浜で夕陽を見ながらサーフィンやSUPをすると最高です! 海の上から夕陽を見ることはなかなか味わえないので、感動します。

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サーファー仲間が経営している洋食店です。店内は海の香がする空間。オムライスやビフカツなど、おいしいです。

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