人と人とを結ぶ立役者
出雲の地域と人をもっと元気に!

浜村 一彦

(株式会社 浜村建設)

出雲市出身。九州の大学を卒業後、東京の建設コンサルタント会社へ就職。30代の頃、家業である(株)浜村建設の仕事をするため帰郷。建築の仕事を行う傍ら、「だんだん倶楽部」会報誌を発行。マーケティングの講演会やセミナーなども行っている。

好奇心旺盛だった学生時代
自転車で九州各地を巡る

出雲で生まれ育ち、九州の大学へ行き、土木の勉強をしていました。―と言えば聞こえはいいのですが、実は勉強は脇に置いて、早朝に市場でアルバイトをして、そのまま自転車で片道100㎞を走り鹿児島に飛来してきた白鳥を見に行ったり、天気が良ければ登山をしたりと、九州中を自転車で走り回っていました。

そういう生活だったので、就職活動も人より出遅れてしまい、夏に大学の求職案内へいきました。そこで目に留まったのが東京の(株)出雲という建設コンサルタント会社です。故郷「出雲」と社名が一緒ということにもひかれ、そこへ就職しました。その当時は、まだ景気がよく、橋や道路などの設計を行っていましたね。5年ほど勤めた後、親族が経営している浜村建設に入社するため、出雲へ戻りました。

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広がれ!『だんだん倶楽部』会報誌の輪
400人以上をインタビュー

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仕事を行う中で、お客様のために「何か発信するものはないだろうか?」と考えたときに『だんだん倶楽部』という会報誌を制作しようと思いつきました。創刊号は片面で300部。地元の人のインタビュー記事からはじまりました。その後部数が増え、今では3000部を突破!口コミで広がり、市や図書館、企業などにも配布しています。インタビュー者も紹介の紹介で広がり、400人以上の方をインタビューしました。出雲の人に限らず、ご縁があり、出張のタイミングで京都や東京の方を取材に行くこともありました。出雲市出身の〝伝説のホテルマン〟加藤健二さんにもお話を伺いました。

インタビューした多くの方から、挑戦していることや挫折をしながらも苦難を乗り越えていくサクセスストーリーをお聞きし、それを文章に置き換えると、自分もパワーがもらえます。読者の皆さんからも〝元気がでます!〟と反響があります。

だんだん倶楽部は最初、当社のお客様のためのニュースペーパーでしたが、今では地域の皆さんを元気にしたいという思いで発行しています。

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出雲人の購買マーケティングで
地域の活性化に貢献したい

地元で商売している人が繁盛し、お金がめぐれば地域の経済がより潤います。そう考えたときに〝出雲の人はどういう時にモノを買うのだろうか?〟と疑問に思ったのがきっかけとなり、出雲で暮らす600人の方に購買心理の調査を行いました。衣食住楽美健など生活の中の要素を40数項目に分け、年齢や性別、既婚など、詳しく集計してデータにまとめました。

そこで分かったことは、出雲人は「サービスに重きをおいていない」ということでした。「人の紹介」でお店に行ったり、モノを買ったりすることが多かったのです。

また、既婚者の男性は奥さんと買いものに行く傾向があり、買いものの決定権は女性にあることも分かりました。このおもしろい出雲データを取ったことから、経営コンサルティングの会社から講演依頼を頼まれたり、セミナーなどにも声がかかります。「土建屋親父」の講演会は珍しがられているようです。

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50歳過ぎてから大学生!
チャレンジに年齢は関係ない。

もう還暦を迎える年ですが、平成30年3月に島根大学医学部の大学院を卒業しました!

前段で述べたように、若かりし頃に大学で勉強をしてこなかったことが頭の隅に残っているようで、勉強せずに試験を受けている悪夢をよく見るのです。そんなある日、友人が「島根大学の大学院に入学するけど、浜村さんもどうですか?」と簡単に言うので、軽い気持ちで大学院に入ったのです。今から思うと怖いもの知らずでした(笑)。

大学では勉強もしましたが、やはり「縁つなぎ」が得意でした。当時50歳半ばで、大学の教授と同年代だったため、他の院生とは違って話も合い仲良くなるわけです。広報やPR業務のアドバイスができる「PR(パブリックリレーションズ)プランナー」という資格を持っていたことから、大学の広報外部アドバイザーとして委嘱されています。さらに一般企業との縁結びや、研究や開発のために人材の紹介もしました。

一方、研究と卒論が、とても大変でした。家業の土建と医学では研究テーマの接点がなく、途方に暮れていました。最終的にはマーケティングが好きだったため、ニューロマーケティングという、脳神経を使ったマーケティングの研究を行いました。実験が終わり、分析をするにあたり「統計学」が全く分からず、説明を何度受けても理解不能。気が狂いそうでしたが、皆さんの助けをかりて論文と発表を無事に終えることができました。50歳を過ぎて、人生で一番の達成感を味わった気がします。人間やれば何でもできると実感しました。

大学院を卒業し、少し時間もできたため、今は一眼レフのカメラで、島根県内のおもしろい滝へ行き、撮影しています。雲南市の龍頭が滝や、雲見の滝は感動的でした。最近はドローンで滝を撮影するのもいいなーと思いはじめています。

これからも、興味があることにどんどんチャレンジしたいと思っています。

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出雲人が薦める出雲

経島
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日御碕近辺は「日が沈む聖地出雲」として日本遺産に登録され、経島に落ちる夕日がとても美しいです。8月に日御碕神社の御幸神事が行われ、日沈宮の旧社地である経島では祭事が執り行われます。

スモークハウス白南風
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大社町にある燻製屋さん。日本一おいしいと思っています。特にベーコンが大好き。ソーセージやアゴもいいですよ。発色剤を使用せず、自然の木で燻製しています。

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