地元の佐田町を拠点に、普段はITの仕事をしながら、その合間にIT技術を活用したイベントを企画しています。地域の発展につながるようなことがやりたくて始めました。

佐田町の活性化の一端として、ITを使って観光業をもう少し強化できないかなと考えています。佐田町にはいろんな観光地があるので、そこを連携させて１か所で終わるのではなくて佐田の滞在時間が長くなるようにしていきたいんですよね。

自分一人ではなかなかアイデアが出ないので、一昨年（2019年）「佐田町IT活用ビジネス創出アイデアソン」を開きました。いろいろな人が集まってVR（仮想現実）やAI（人工知能）など、最先端の技術を使ったことで何かできないかと、アイデアを出しあったんです。

佐田自治協会にこういうイベントをさせてほしいとお願いし、協力していただきました。なんだかんだで20人くらいは集まりましたね。

２か所スポットを決め、３チームに分かれてそこを訪れて、チームそれぞれがアイデアを出し、それをがんばってなんとか実現させようという企画でした。

その時に出たアイデアで、１つは細々と進めています。「八雲ペンギン王国」っていうのを考えていて、八雲風穴の中でAR（拡張現実）のペンギンが出てきてクイズを出してきたら面白いなと。クイズに正解すると景品がもらえるというものです。まずはリリースしようと今年（2021年）の夏を目指して進めています。

他にも一昨年、スサノオホールでお化け屋敷がしたいから一緒に考えてくれないかという話がきました。そこで、「ホールの佐田子さん」というキャラクターを作ってお化け屋敷企画をやりました。これはVRとかではなくてリアルなお化け屋敷です。大盛況で、２回目も去年の夏に開催し、その時は趣向を変えて劇場型でストーリー的なものを加え、謎解き要素なども加えたりしました。

正直お金を生むような企画にはなっていませんが、みんなが楽しめる企画を考えるのが好きなので、ITにこだわらずに、面白いと思ったことをどんどん実現させていきたいと思っています。

今、売り出し中なのが「太古の琥珀糖」というイナゴの佃煮が入った寒天菓子です。かなりのインパクトのある商品です。

元々昆虫食に興味があったのと、ゆかり館に琥珀糖っていうお菓子が売れているのを見た時に、某恐竜映画に出てくる虫入り琥珀をお菓子にしたら面白いんじゃないかと思ったんです。

僕は珍味や奇食が好きで昆虫食も抵抗がないんです。昆虫食も密かなブームになっているし・・・（笑）低タンパク高カロリー、味は意外と美味しいんですよ。

製造には坂根屋さんが協力してくださって、試作を重ねて商品化し、2個入り465円（税込）で販売中です。販売にご協力していただける業者さんも募集中です！ 蜂とか他の虫も、今後考えていきたいなと思って取り寄せてみたんですけど・・・まあ、まだ模索中です。

昆虫食が好きな人はユニークな人が多い印象があるので、これをきっかけに面白い人が集まればいいな〜。

佐田町の特産にしたいという思いもあるので、こおろぎかイナゴを佐田町で養殖していけたらベストですけどね。

地方都市だからこそITを使って活性化する方法があると思います。地方は不便でも生活はできますが、これからもっと楽に生活できるようになってほしいです。例えば５Gなど、基本的に地方だと最新技術の導入は遅いですけど、いち早く導入できるような基盤ができたらいいですよね。可能であればAIを使った自動運転なども今後増え、車の手段がない人や買い物難民になってしまう人などを定期的に迎えに行けるサービスがあれば、もっと住みやすくなるでしょう。医療もITによって可能性は広がると思うんです。都会の医者でも地方の患者さんを診療できるようになるんじゃないかなと考えています。

今自分が考えていることは、ARを使って佐田を回る佐田町全体をフィールドにしたRPG（ロールプレイングゲーム）のようなことです。やっぱりゲームが好きなのでゲームに絡めたい！ギルドというクエスト（ミッション）を受けられるような場所を作り、クエストを達成したら景品がもらえるような、リアルRPGみたいなものを、ここに来れば体験できるようにしたいですね。

今後はプログラミングも必修化していくし、興味のある子も増えてくるだろうし、プログラミング教室を作ることも考え中です。なかなか佐田町には学習塾も少ないですから、学校帰りとかに気軽に通えるような環境もいいですよね。

 

ITにはたくさんの可能性が秘められていると思っています。それを実現に向けること、そして今後も佐田町の発展のためと、地元の人を笑顔にしたいという思いでやっていきたいですね。会社のコンセプトは“笑顔”。地元の人が笑顔になることを目指しています。