暮らしの空間をコーディネート
人を幸せにするインテリアの新しい提案

ながうみ りょうすけ

永海 良祐

(ニューインテリア)

雲南市出身。松江市の高校を卒業後、京都の専門学校に進学。京都市で建築の設計から施工までを経験し、2016年に松江市に帰郷、家具の小売店を経て2021年3月に出雲市内で『ニューインテリア』を創業した。「人々の暮らしを心地よくする新しいインテリアの提案」をキャッチフレーズに、新築・リフォーム・店舗などの家具・カーテン等を手掛けている。

中学時代に感じたインテリアの魅力

インテリアに興味を持ったのは中学生の頃。家でくつろいでいる時に、何となく部屋の一部が気になって角度を変えてみたり、模様替えをしてみたりしていました。その頃に読んだ雑誌で、インテリアに関するいろんな仕事があると知って、いつかインテリアショップをやりたいなと思うようになりました。

高校時代にはさらにインテリアへの想いが強くなり、「将来はインテリアの道に進む!」と決めていましたが、都会に出る前にショップ店員等の経験がしたくて、卒業後は2年ほど松江でフリーターをしていました。

そして満を持して、インテリアの勉強のため京都の専門学校に入学。卒業後はイベントの装飾などを手掛ける京都の会社で、空間デザインの仕事に就きましたが、その年に起きた東日本大震災の影響もあり、その仕事を続けることに迷いがありました。そんな時、親しくしていた方から、「ハワイの知人がゲストルームを建てたいと言うので、現地に行って手伝ってくれないか」という話をもらって。その頃の僕は英語も話せないし、建築も学校で学んだくらいなのに、勢いだけで何も考えずに「行きます!」って、仕事を辞めて行くことにしたんです(笑)

当時22歳、セスナ機でハワイ島に行って、空港から現地まで半日かけて自転車で移動しました。何もない広大な敷地の中で、現地の人となんとかコミュニケーションを取りながら、自分で設計して、自分で施工するというとてつもなくハードな仕事をやりました(笑)

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ハワイで感じた悔しさをバネに無敵の状態を目指す!

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4ヶ月くらいでなんとか建物を完成させて、その間たくさんのことを学びましたが、そこで感じたのは自分の圧倒的な能力不足。机上の知識ばかりで最初は金槌の使い方すら分からなかった。それがものすごく悔しくて。これはもう現場施工を一から学ぼう!と思い、京都に帰ると真っ先に、「大工」「電気」「土木」の三人の親方達の元で働くことにしました。一般的に家を建てるには、設計士や工務店、大工、電気、土木、設備とたくさんの専門家が入るんですが、その大工さんは設計から施工まで全部やってしまう人でした。そして僕を “手伝いさん”という形ではなく、同じように一人親方として扱ってくれました。

京都では京町家のリフォームとか飲食店とか、そういう案件が多かったですね。仕事はものすごくたくさんあって、3ヶ月先までスケジュールがぎっしりの状態でした。いろんな物件に関わらせてもらって、解体から施工まで、水道設備などのできない範囲以外の全てやりました。当時の僕は無敵の状態を目指してたんですよ(笑)

そんな多忙な日々を過ごしながら5年ほど経った27歳の頃、お付き合いしていた彼女との結婚を考えるようになりました。彼女と出会ったのはハワイに行く前。浜田市のスキー場で短期のバイトをした時に出会いました。彼女は留学のために日本に来ていた台湾人で、その時からずっと台湾と京都の遠距離恋愛を続けていたんです。

彼女と結婚するにあたり、台湾のご両親に挨拶に行こうと思いましたが、僕は中国語が話せません。(彼女は日本語ができます)このままではいけないと、台湾に語学留学しようと決めました。

僕がインテリアの専門学校に京都を選んだ理由の一つに「誰も知り合いがいないから」というのがありました。大きな決断をした先に知り合いがいたら、絶対頼ってしまいそうだと思って。それと同じ理由で、台湾の学校は「日本人がいない学校にしよう」と思ったんです。そしたらまさかの、英語で中国語を学ぶという過酷すぎる環境で(笑)でも必死に学んで、なんとかできるレベルになり、晴れて結婚することができました。

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地元に戻って原点回帰。夢だったインテリアの店をOPEN

日本に戻り、妻を連れて松江に帰郷しようと決めました。京都に戻ればまた多忙な日々が繰り返されるし、この先子どもが生まれたら、育児は田舎の方がいいかなと。でも、松江では京都時代のように個人での仕事は難しそうだったので、家具の小売店に就職しました。ここまで設計から施工までできる無敵状態を目指してきて、あと足りないのはマーケティングや販売のところじゃないかなと。そしてそこに入って気づいたんです。この仕事って、空間デザインや大工仕事、電気工事、これまでのスキルを全部活かすことができる・・・!と。そして、「そういえば僕は、インテリアがやりたかったんだ!」と中学時代の原点に戻ったんです!点と点が一つの線で繋がった感じでした。

そこでの仕事は自分の性分にも合っていて、あぁ天職だなと感じました。4年ほど働いた頃に独立を決めて、2021年3月にここをオープンしました。場所を探すにあたり、いろいろと物件を探し回りましたが、僕は「永海」という名字のせいか、水辺に惹かれるんです(笑)思えば小さい頃住んでいた雲南市の家も三刀屋川の上流でしたし、松江で暮らしていた頃も川の近くでした。なので、高瀬川沿いのこの店舗を見つけた時は、「この環境で仕事ができたら幸せだな」と思って、ここに決めました。

ニューインテリアという店名は新しい家具という意味ではなく、「新しい生活をインテリアから変えていこう」という意味を込めています。“人の暮らしを心地よくする新しいインテリアの提案”というのが一応キャッチコピーなんですが、インテリアでいろんな人たちを幸せにしたいという思いがあります。

インテリアコーディネーターの資格はありますが、コーディネート料はいただいていません。メインは家具の販売なので、コーディネートのところはお客さんに喜んでもらえるサービスとしてやっています。良心的なお店なんですよ(笑)家具を売っているというよりは、どんな人がどんな場所で、どんな暮らしをしたくて家具を買うのか、そこまでちゃんと見て、その人に合った家具をお勧めしています。インテリア=生活、その人の空間をコーディネートするという感じです。ヒアリングをして、提案して、納品してスタイリングまで全部やるので、お客さんとすごく仲良くなっちゃう場合もあります(笑)

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みんなに伝えたい「出雲はこんなにステキな街」

あと、僕が今もう一つやろうとしていることがあって。出雲ってまだまだ可能性のあるステキな街だと思うんですよね。でも街の人たちと話していると、中には緩やかに衰退していくだろうという人もおられて。それはこの場所を気に入ってお店を開いた僕としては、すごく辛くて寂しい。だからこの街を少しでもよくしたいという思いがあります。東京をはじめ、地方都市に負けないようなステキなお店もたくさんあります。だから、この街をもっと元気にしたくて、本町通りの古民家でレンタルスペースを始めます。1日だけお店をしてみたいとか、「何かやってみたいけど、一歩踏み出せない」という方にいろんな使い方をしてもらえたらなって思っています。県外に出ようとしている若者にも「地元って結構イケてるんだぜ!」って分かって欲しくて。この街がもっとステキになるために、これからいろいろやっていこうと思っています!

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出雲人が薦める出雲

出雲国のはま茶
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出雲に来てハマったものの一つがこの「はま茶」です。独特の香りがあって飲みやすくて、最近よく飲んでいます。あと桑茶も好きですね。出雲地方ってお茶どころなので、いろんなお茶を飲んでみたいなと思っています。

モカ珈琲店
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この喫茶店の雰囲気が大好き!雰囲気が良くて、おまけにコーヒーもおいしいんです。そしてモーニングがまた最高なんです。子どもを保育園に送って、そのまま妻とモーニングを食べるのが週に一度のご褒美です。

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