陽だまりのようなスタジオ+カフェで 家族の幸せな瞬間を残したい

岡垣和典

(bocco)

出雲市出身。実家でもある大社町の老舗写真館でフォトグラファーとして活躍後、2016年に独立。「photo+cafe+space」をコンセプトに、カフェと融合したフォトスタジオを設立し、訪れる人がゆったりと楽しく過ごせる場所を目指しながら、フォトスタジオとカフェの経営を両立させている。

フォトグラファーへのきっかけとなった兄の写真

出雲大社の神楽殿の向かいにある「八重垣写真館」が自分の実家です。創業は1930年なので、もう90年になりますね。主に出雲大社で挙式される方のブライダル写真や七五三の写真を中心に、代々写真館を経営しています。家の目の前が出雲大社の境内なので、小さい頃は虫を探しに行ったり、庭みたいに遊んでいました。

写真館という環境で育ちましたが、高校を卒業した頃はあまり写真に興味がなかったんです。貿易関係の仕事がしたくて、大阪の英語の学校に行って、2年ほどイギリス留学をしました。その頃、写真館は兄が継いでいたんですが、一度実家に戻った時、兄の写真を見て「いいな」って思ったんです。子どもが外で遊んでいるような何気ない写真だったんですが、普段着姿でその子らしさが出ていて、すごく自然体の写真で。写真館で撮る写真といえば、スタジオでドレスや着物を着て、要はよそ行きの格好で晴れの日に撮ることが多いですよね。普段の写真をプロが撮るっていう価値が、その頃は今ほどなかったように思います。でもそういった作り込みのない兄の写真を見て、写真っていいな、面白そうだなって興味を持ったんです。それがフォトグラファーを目指すきっかけになりました。

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子どもが生まれて変化していった「自分が表現したいもの」

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写真を始めるにあたり、まずは専門学校で写真の専門的な知識を身につけようと再び大阪へ行きました。その後、正式に八重垣写真館に入社したのが2002年。スタッフは当時10人くらいいて、スタジオ撮影や結婚式の撮影など日々忙しくしていました。

そんな中で独立を考えるようになり、同じ時期に結婚もしました。そして子どもが生まれてからは、撮りたい写真が親目線に変わっていったんです。「我が子をこんな風に撮りたい」「その子らしい自然な瞬間を残してあげたい」という思いから、いろんなイメージがどんどん湧いてきて。そういう自分の表現したいものや、やりたい思いは妻とも共有できたので、「それを形にできる場所を作ろう!」と実現に向けて動き始めました。

フォトスタジオとカフェを一緒にした理由は、以前から妻と2人でカフェを巡るのが好きだったこともあります。ゆったりくつろげるカフェ、オシャレな雰囲気のカフェ、いろんなカフェを訪れて、ここなら撮影もできるね、なんて話す中でイメージが膨らんで、カフェと写真館を融合させたらどうかと。

いわゆる写真館って少しハードルが高いじゃないですか。お祝い事とか記念日に撮る特別な写真という感じで。特別な時はそんな写真がいいと思いますが、自分はあえて写真館らしくない写真館が作りたかった。普段の何でもない日に気軽に来られて、お客さんがリラックスしながら撮れるような場所。そこを目指して作ったのが「bocco」です。

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温かい陽だまりのような空間づくり

店名の「bocco」の由来は「ひなたぼっこ」です。小さな幸せを感じられるような、陽だまりみたいな温かい場所をイメージしています。

カフェは小さなお子さんを連れた方でも安心して食事を楽しめるようにあれこれ工夫しました。僕自身息子が2人いるんですが、カフェに連れて行ってもじっとしていないし、ジュースはこぼすし、全然ゆっくり出来ないんですよ(笑)でも子育てってストレスも溜まるし、息抜きも必要ですよね。だからお母さんが育児の合間にゆっくりリラックスできて、お子さんにも快適に過ごしてもらえるようなお店にしたくて。そしてそんな安心感の中で生まれる自然な姿を撮れるように、カフェそのものがフォトスタジオになっているんです。まさにカフェとフォトスタジオの「融合」です(笑)

他にもこのスペースを使っていろんなイベントもやっています。リースやステンシル作りなどのワークショップや、年に1度、いろんなお店を集めてマルシェを開いたり。親子や家族、地域の方たちが楽しめるものを考えています。だからboccoは、「photo+cafe+space」なんです。

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人と人とを繋ぎ、家族が幸せを感じられるような場所に

カフェでは僕がコーヒーやエスプレッソなどのドリンクを担当、妻がフードを担当しています。小さなお子さんが多いので、メニューや原材料にもこだわって、自分たちが納得できるものを使用しています。

2016年のオープン当初はカフェのほうが先に注目されて、普通のカフェだと思って来る人がほとんどでした。それが4年かけて少しずつシフトしていって、今はフォトスタジオの方がメインになってきました。元々そちらが目的だったので、うれしいですね。これからもフォトスタジオとカフェを、うまくバランスを取りながら続けていければと思っています。そして、よりたくさんの人と人が繋がっていける場所にできたらいいなと。「bocco」のコンセプトを忘れず、ここでいろんな家族の幸せが作れるようにしていきたいです。

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出雲産のそば粉をブレンドした「大社ガレットロール」など地域ならではのメニューなども工夫しています。

出雲人が薦める出雲

きんぐの焼きそば(大盛り)
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焼きそばと言えばきんぐですね。麺がおいしくて、小さい頃から何十年も食べてるけど、食べ飽きない大好きな味。好きすぎて、大盛りじゃないと物足りないです(笑)

斐伊川土手から見る出雲の町並み
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斐伊川土手のサイクリングロードから見る出雲の町並みが好きです。特に夕方は逆光できれいに見えて、すごくいい雰囲気なんです。

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