ラーメンをこよなく愛する男の
尽きることのない探究心

しのはら ひろのり

篠原 寛徳

(ラーメン篠寛)

出雲市斐川町出身。 移動販売でラーメンを販売からスタート。 2012年に満を期して出雲市駅高架下にラーメン店「篠寛」をオープン。

初まりは移動販売

とにかくラーメンが好きなんですよ。

仕事をしたり遊んだりとブラブラしてる時期をしばらく過ごしていたんですけど、ある時何か始めたいなと思うようになりました。実家が商売をしていて、催事ごとにもよく出店していたんです。だからそういったノウハウもあるし、移動販売で大好きなラーメンを販売することにしたんです。

全部独学ですね。当時はなかなか調べる術も少なかったんだけど、元々家で作ったりしてそれなりに作れたし、いろいろな店に食べに行って味を研究したりしました。修行らしい修行はしていないんですよね。

とにかく正解はないと思うので。最初は深く考えないで自分がおいしいと思うものを出して、あとはお客さんの反応を見ながらやっていくことにしました。

最初の反応も良かったですよ。1年に1回のイベントに出店しても、また次の年来てくれたりとかして。それでリピーターも増えていきました。

独学ではありましたけど、好きで楽しんでたので苦労と感じたことはないですね。子供の頃から家で何かしら料理は作っていました。チャーハンだったり、それこそラーメンだったり。家族が喜んでくれるのが嬉しかったんですね。その喜んでくれる対象がお客さんに変わったような感じですね。

しばらく移動販売を続けました。毎年開催されるようなイベントにはよく出店させてもらっていましたが、いつも決まった場所で販売するわけでもなく、単発で出すことも多かったんです。そのうちイベントに毎回来てくれるお客さんから「美味しかったけど次はいつどこで食べられるの?」と言う声も多くいただけるようになってきました。より多くのお客さんに食べてもらうには、ちゃんとした店舗があるといいなと考えるようになりました。

それで2012年に今の高架下の“篠寛”が誕生しました。

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厳選し、地産地消にこだわった至極の逸品

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当初は今と全然違うラーメンでした。醤油ラーメンと味噌ラーメンを出していました。

やっていくうちに味噌ダレってどんどん発酵していくので、美味しいけど味がブレるのが気になってきちゃって。はじめと最後で味が変わってきちゃう。それをどうにかできないかなと料理仲間に相談したんです。その人は中華の料理人だったので、「坦々麺やってみたら」って言われました。それで坦々麺の作り方を教えてもらって、自分でアレンジして出してみたら味噌ラーメンより人気が出たんですよね。

何よりも心掛けているのは、地元のものを基本的に使うようにしていること。この土地ならではの特産品や食材を取り入れることで地産地消に積極的に取り組んでいます。

醤油ラーメンにしてもいろんな醤油を使ってきましたが、基本的に地元の醤油屋さんのものです。自分の納得できるラーメンにするために、材料にもこだわりぬきたいんですよね。

普段新メニューは感覚で決めてます。自分の子供もラーメン好きですね。試作品とか強制的に食べさせるんで(笑)まあ、辛口のコメントももらえるんでそこはありがたいです。

他のお店にも行きますね。特にここって言うのはないけど、いろんな店に行きます。いいものは盗みたいですし。出張で遠くに行くこともありますけど、そんな時もリサーチと言ってラーメン店巡りをします。

ラーメンの魅力って無限なんですよね。嫌いな人は少ないと思うんです。

食べログで高評価でも必ずおいしいと限りません。行ってみて食べてみないと分からないし。

僕自分の店の評価も見ないですね。

人からおいしいよと言われたからと言って必ずしも自分もおいしいと感じるとは限らないし、個人個人好みは違いますよね。自分好みのお店を見つけるのも楽しいんじゃないでしょうか。

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たくさんの人にこの味を届けたい

「篠寛」、「篠寛ジロー」、「シノカンNoodle」の3店舗が直営です。

「篠寛」のおすすめは坦々麺。うちの坦々麺ってそんなに辛くないんですよ。小さい子からお年寄りまでみんなが食べられるかな。坦々麺って辛いイメージとゴマ感があると思うんですけど、旨味が先に来るようにしています。初めて食べる方には変わった感じだと思います。ハマる人はハマりますね。

塩冶神社前にある「篠寛ジロー」は二郎系ラーメンですね。がっつり系です。豚骨醤油ラーメンは、香り際立つ豚骨ベースにマイルドな背脂の甘味をプラスしています。後を引く旨さと飲みやすいスープ、シャキシャキ野菜。そして当店自慢のワシワシ麺。食べごたえ満点な太麺です。

松江市朝日町にある「シノカンNoodle」はいわゆる家系ラーメンです。松江の蔵元、木桶仕込みの2年熟成カネモリ醤油を使用したスープは香り高く、特製平打ち麺によく絡みます。

大田にもできたんですけど、そこはフランチャイズです。唐揚げのお店もしていましたがそこもフランチャイズにしました。直営だとどうしても人が必要なので・・・。なかなか人がいないんですよね。アルバイトもなかなか集まらないんです。でも各店1人は任せられる店長がいますしね。一生懸命作ってくれればそれが一番いいですね。

今後の展開としてはフランチャイズを広げていきたいと思っています。

今お店の横に自販機を置いてるんですが、皆さん結構買っていかれるんですよ。自販機を置いたのは、新型コロナウイルスの流行がきっかけでした。緊急事態宣言とか、自粛中ってやっぱりお客さん来ないじゃないですか。それでテイクアウトの冷凍ラーメンを店内で販売したらそれだけを買いに来られる人が多かったんですね。

それであるときに中浦食品の副社長さんが米子の営業所に自販機を置くから、そこに篠寛のラーメンを入れさせてくれないかと話が来たんです。そしたら結構売れたんですよ。面白いなと思って、お店にも自販機を置くことにしたんです。仕事帰りとかに買って帰る人が多いみたいですよ。

今後力を入れたいのはネット販売ですね。今は準備中です。

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地元に愛される店を目指して

お店を始めた時に2週間くらい半額キャンペーンをやったんです。店の前に告知と、ちょっとしたフライヤーを配っただけなんですけど、それでも2000人くらい来たんですよ。その時点で結構浮かれるじゃないですか(笑)それがキャンペーンが終わるとガタ落ちですよね。

これはまずいなと思って、手当たり次第「ラーメン篠寛」としてイベントに出店しまくったんですよね。知名度を上げるために。大体みんな知ってるだろうと思っていたけど、まだまだ全然知られていないことを痛感しました。

新規出店をして3年くらいでまあまあ知ってもらえたかな?5年でなんとなく根付いてきたかな・・・?7年でやっと認知されてきたかも・・・と実感できるようになりました。10年経つとありがたいことに大体知っててもらえる。お店を続けるにはまず3年必要だと思いますよ。3年我慢しないと何も始まらないかな。だから新店舗を出すっていうのは慎重になりますね。

“篠寛”は自分の名前からですね。最初はちょっと抵抗がありましたけど(笑)今は馴染んできましたね。

これからも既存のメニューのレベルをもっともっと上げていきたいです。いつまでも地元の人たちに愛されるお店でありたいですね。

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出雲人が薦める出雲

外園の砂浜
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自宅から歩いて5分くらいのところが海なんですよ。基本誰もいないです。
そこの夕日は抜群に綺麗ですね。

風月庵のラーメン定食
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お蕎麦屋さんですがラーメンもおいしいです。
気取ってなくてシンプルな味のラーメンです。

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