出雲の味と言えば「出雲そば」!
11月になると出雲の山間部では新ソバが収穫されます。
近年、「ソバ」はダイエットや美肌のネタにも上がるほど女子が注目する食材!
今日は出雲の山奥に暮す3人の女子“里山シスターず”が、そば打ちに挑戦しました。
左から
- 出雲そばりえの会会長:師匠こと小村晃一
- 里山シスターず:弟子、里山りえ 里山あやか 里山もよ
師匠今日は“出雲そば”(二八そば)を打ちます。準備はいいですか?会場はくるみ市さんの「ぶどうハウス」。※写真はくるみ市さんの店舗
〒693-0011 島根県出雲市大津町1574-8 Tel.0853-27-9631
里山
シスターずはーい!すこし緊張気味の里山シスターず。
師匠出雲そばの特徴は皮ごと挽くので色が黒っぽいです。でも、殻が混ざっていると舌触りが悪くなるので、まずソバ粉をふるいにかけます。
あやか細かい作業が、おいしいそばになるんですね。
師匠今日のソバ粉は石臼挽きなので、風味がでるはず!
鉢の中にソバ粉を入れて、水を少しずつ入れながら、ソバ粉全体に水がいきわたるように混ぜますよ。
もよあ!ソバのいい香り~。
りえホントだ!
師匠水を入れたときに一番香りが強く出るからね。特に新ソバはいいね!
あやかソバがだんだん固まりになってきた! 粘りも出てきたみたい。水を入れて混ぜることで、粘りが出て、固まりになってきます。
師匠ここが1番大事な作業! 粘りがでないと延ばしたときに破れることがあるからしっかりと。固まったら「練り」に入るよ。“菊もみ”に挑戦しよう。菊もみ
りえ難しい~~。でもパン生地をこねる感じに似てるよね。
師匠手だけじゃなくて、腰を使ってこねるんだよ。師匠の指導にも熱が入ります。
もよえーー結構な重労働!!
あやか陶芸やったことあるから、こねは任して!
師匠みんな、上手だね! モチモチした感触の固さになるまでこねるんだよ。目指すは師匠のそばのモチモチ感!
りえいい感じにモチモチになりましたー。仕上がりに思わずピース!
あやかりえちゃん早い!
師匠できたら、シワをまとめて、“へそ出し”といって三角柱をつくるようにまとめて、表面をつるつるにして丸くしてごらん。
もよつるつるで気持ちいい~。無事に全員“へそ出し”できました!
師匠では、延ばしていくよ!“手延し”といって、手のひらを使って生地の中心から30㎝の円になるようにね。師匠の見事な手捌きに見とれる里山シスターず。
あやかピザみたい(笑)
もよすでに、おいしそう!
師匠“丸延し”といって、めん棒をつかって生地を均等に延ばしていこう!丸延し
りえ結構、力がいりますね!
師匠めん棒は種類があって、重たい方は延ばしに使い、軽い方は巻きに使うんだよ。
もよいろいろ道具があるんですね。重たい棒はのばし専用、軽い方は巻き専用。
師匠”角だし”して正方形に延ばしてから"本のし”に入り、均一な厚さになるまで延ばします。きれいな正方形になります。
あやかあれ~。のばしすぎて生地が破れちゃった!
師匠力が入りすぎたかな? めん棒を巻くだけで生地はのびるんだよ! 押すときも大事だけど、引くときも少し力を入れるのがコツ。恋愛みたいに(笑)
あやか師匠!勉強になります(笑)
もよりえちゃん、上手だね。ちゃんと四角くなってる!うまく正方形になったりえちゃんのそば。
りえそば打ちって一つ一つの作業を丁寧にしたら、ちゃんと答えてくれる感じがする!
里山
シスターず延ばしましたーー!
師匠たっぷり打ち粉をふるって、生地をたたみ“切り”に入ろう。ポイントは手前から前に押し出すように切るといいよ。最後の工程“切り”
りえそば切りって、トントンといい音がするね。
もよやばーーい。太いかも!“切り”に悪戦苦闘。
あやかあれー。細く切ってるつもりなのに、激太っ!
師匠太いのは、酒のアテにしたらいいね!
師匠出雲そばは「丸のし手切り」といって、手を添えて切るのが伝統! 今でもその方法で切るところもあるけど、今みたいに小間板を使うところが多くなったね。小間板を使った切り方
もよ手を添えるのって危ないよね。職人さんじゃないとできない技!
里山
シスターずできた!完成したそばを手ににっこり。
師匠では実食!!
里山
シスターずいただきます!
あやか私の打ったそばで“割子そば※”を。 やっぱり少し太かったかな~。
※割子という三段重ねの朱塗りの丸い漆器に盛って出すそばのこと。
だし汁自体を器に入れて食べ、食べ終わったら残っただし汁を下の段のそばにかけて食す。若干太め?
※下に師匠のそばが登場します。
りえおいしい~。自分たちでつくると愛情も入っているので格別だね!
師匠おいしいそばは「挽きたて、打ちたて、湯がきたて」と言うけれど、打ちたてのそばはあまり味がのらなくて、4時間くらい経った方がより風味がでてくるんだよ。これは経験から分かったこと!
今日の出汁はつくってから10日くらい寝かしたから角がとれて、まろやかな味になってるね。次は私が打ったそばをどうぞ。師匠が打ったそば
もよ香りがぜんぜん違う! さすが師匠が打ったそばですね。
あやか今度は、あったかい“釜揚げ※”ですね。
※釜や鍋から茹でたそばを、水洗いせず直接器に盛って出すそばのこと。釜揚げそば
りえ麺を細く切ったつもりでも、ゆでると太くなるんだね。
里山
シスターず釜揚げも絶品です!
師匠出雲そばは割子と釜揚げがあるけど、釜揚げを食べる人の方が「そば通」なんだよ。なので、釜揚げを注文されると職人は緊張するんだよ。そばについて熱く語る師匠。
里山
シスターずえ? 何でですか??
師匠さら湯のときの釜揚げは食べてもおいしくなくて、濁った方が釜揚げの醍醐味がでるので、湯の濁り加減が難しいんだよ。だから、打ち粉も良いモノじゃないと味に出るからね。
あやかいろいろ奥深いですね…。
もよ出雲でならどこのお店がいいですか?
師匠店によってソバ粉の管理状況やいろいろな条件があるので、季節によって味が違ったり、一概には言えないけど…そうだね…行列してない店に行ったらいいよ!
里山
シスターずええ?? 行列している方がいいかと思ってましたーー。
師匠「行列していない」ってことは「丁寧につくってくれる」って意味なんだよ。お客さんが行列してると「作業」になることが多いからね。出雲のそば屋はどこもおいしいので、空いてるお店が狙いどころ!
里山
シスターずなるほど~。師匠の話を真剣に聞く里山シスターず。
りえ今度は里山シスターずのイベントでそばを打ってみたいです!
あやか山菜の天ぷらとか合わせたらおいしそう~。。
師匠それいいね!
もよそばのクレープとかもおいしそう!
師匠もともとヨーロッパでは、ソバでお菓子をつくってるからね。砂糖は使わず、そばの甘みで十分!おいしいモノは素材がもっている旨みをどう生かすかが料理の基本だと思う。
りえ里山の料理も自然で旬の食材を使うから、そばと一緒だね!
師匠これから何でも挑戦してみたらいいね!でも、食べすぎには注意(笑)盛り上がるそばトークに笑顔になる師匠でした。