飯塚俊之出雲市長が市内の中学校を訪れ、出雲の魅力や可能性、将来のまちづくりについて話をする「市長の学校訪問」が開催されました。
このイベントでは、、ゲストティーチャーを迎え、それぞれの経験を通じたキャリア形成や出雲の可能性についてお話いただいています。
中学生がふるさと出雲に誇りを持ち、未来の出雲について考える機会を提供することを目的としたこの訪問は、令和6年10月1日から令和7年1月23日までの間に、市内14の中学校で実施されました。
飯塚市長による講話
「市長の学校訪問」では、まず飯塚市長から、出雲の魅力や取組についてお話いただき、どの学校も生徒たちは熱心に耳を傾けていました。
飯塚市長は、ご自身の生き方や考え方を交えながら、現在の市政について語られました。「出雲力」や「出雲市総合振興計画」についての説明があり、「みんなでスクラムを組んで、少しずつ前へ進んでいこう」と呼びかけました。
出雲の魅力について
講話の中では、飯塚市長が出雲の魅力について、次のように話をされていました。
「産業力」
・県内で最も「稼ぐ力」を持つまち
・農業も県内トップレベル
・医療関係の充実
「人の力」
・地域活動が活発
・外国の方も自治体活動に参加
・地域の人々に支えられながら成長できる環境
「ブランド力」
・合併から20年が経ち、ブランド力が向上
・出雲大社や荒神谷遺跡といった歴史的・文化的資産
・各種ランキングでも上位にランクイン
こうした魅力を踏まえ、出雲市は、多くの人が「魅力があり、住みやすい」と感じるまちになっていると飯塚市長が熱弁されました。
出雲市の総合振興計画である「出雲新話2030」に触れ、出雲市の魅力をさらに高め、2030年に向けてみんなで力を合わせ、出雲を盛り上げていきたいと思いを語られました。
ゲストティーチャーの講話
「市長の学校訪問」では、ゲストティーチャーとして、アニメ映画「神在月のこども」の制作に携わった方や、大社町神門通りの復活プロジェクトに関わった方など、さまざまな業界の方々が、自身の経験や出雲への思いを中学生に伝えていました。
いずれの回でも話が盛り上がり時間切れになってしまう場面もありました。
ここでは「出雲人-IZUMOZINE-」でもご紹介した寺田栄里子さんと岩田響子さんが、それぞれ第三中学校と向陽中学校にゲストティーチャーとして訪れていますので、その模様をレポートします。
令和6年11月25日 第三中学校でのゲストティーチャー講話
寺田栄里子さん(旭日酒造有限会社)
寺田さんは高校時代、「出雲を出たい」と思い、京都の大学へ進学。卒業後も京都で7年間過ごしました。しかし、ご家族の強い勧めで出雲に戻ることになりましたが、地元に戻ることについて最初は後ろ向きな気持ちだったそうです。
しかし、一度外に出たことで、改めて出雲の魅力に気づくことができました。特に、酒造りの後継者不足に危機感を抱き、継ぐ決意をされたとのこと。
「酒造りはお米の循環を生み出し、出雲の魅力を支える仕事です。多くの人とつながることで、その大切さを実感しました」とつながりの大切さについて、触れられました。
未来を担う中学生へ向けて、「今見えている世界は限られていますが、出会いや経験を通じて広がっていきます。興味のあることを自信を持って掴んでください。可能性は無限です」とエールを送られました。
令和7年1月23日 向陽学校でのゲストティーチャー講話
岩田響子さん(有限会社渡邊水産)
岩田さんもかつては「地元を離れたい」と思っていました。干物についても、ネガティブなイメージを持っていましたが、山陰の魚の質の高さや干物の可能性の広さに気づいたことで、「人生の宝」を見つけたと感じるようになりました。
「ネガティブな感情も大切です。それがあるからこそ、良いことに気づけます。人生には困難もありますが、それを乗り越えることで成長できます」と語られました。
質疑応答にはたくさんの声が
講話の後には、生徒たちから、学生時代に経験したほうが良いことなど多数の質問が寄せられました。市長、ゲストティーチャーがそれぞれ、「関心のあることに積極的に参加してほしい」と経験を通じたエールを送られました。
最後に生徒代表が感謝の言葉を述べ、イベントは終了しました。
今回の「市長の学校訪問」を通じて、多くの生徒が出雲の魅力や可能性について考える機会を得ました。この経験が、生徒たちの将来の選択に良い影響を与えてくれることを願っています。
参加した生徒さんの感想
Aさん出雲市は2030年までに目指す目標を掲げていて、その目標のために頑張っていることを知りました。出雲市の特徴やいいところを再認識することができ、とても良い時間になりました。今回はこのような機会をいただいてよかったです。ありがとうございました。
Bさん出雲市っていいなって改めて思いました。課題はあるが、政策や事業がはっきりしていて少しずつ改善されると思いました。僕は将来的には島根から離れようとしていたけど今回の話を聞いて島根県出雲市という町に興味や関心を持てました。
Cさん出雲は自分たちが思っている以上に魅力あふれる場所だと気づけました。それは観光においてだけではなく、人々の温かい心もなんだとわかり、このまちに住んでいてよかったと思ったし、これからも住み続けたいと思いました。また、将来についてのお話も聞いて、周りとの意見は違っても、自分の意見を大切にして、明確な目標をもって進路選択をしていこうと思いました。
Dさん出雲は人の温かさがあってこその出雲だと思いました。出雲の人たちが温かいと言ってくださってとても嬉しかったし、私もそんな風になりたいと思いました。また、自分の人生だからこそやりたいことをして将来、故郷に貢献できるようにしたいと思いました。
Eさん不安や嫌なことがある方がいいという言葉を聞いて、今までいいことが多い方がいいと思っていたのでそう思うこともできるのかと新しい視点で見ることができました。