ぶどう園の一角に巨鳥「エミュー」出現! その意外すぎる理由とは!?

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齢43歳の私は、「仕事」ということについて、時々真剣に考えることがある。仕事を興せる人は、それなりに頭が良くて、センスがあって、なおかつ自分の可能性を信じていなければならない。ここ出雲でも、センス良く仕事を興している人がいる。それが、合資会社いずもWebの松田新一さんだ。

彼はいわゆるIT系企業の代表でありながら、めちゃくちゃ意外な事業を始めている。それは、エミューの飼育である。

エミュ-と聞いて何のことなのか、パッとわかる人は少ないと思う。あまり日常的に目にするものではなく、またテレビなどに登場する機会も少ない。では何なのか?

 

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エミューとは鳥である。簡単にいうと、ダチョウの小さいヤツだ。オーストラリアに棲息し、日本では北海道で1996年に畜産が始まったとされている。ちなみにその畜産は、個人が始めたのだとか。

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松田さんもビジネスの可能性を感じて、畜産を始めたそうだ。IT系の人がわざわざ畜産なんかやるの!? だって普通なら、アプリの開発とか新しい広告モデルを模索するとか、そういう方に投資をするんじゃないの? なぜわざわざ畜産。それも、まだまだ日本でも知られていないエミューなんか飼っちゃう訳!?

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これにはいくつか、合理的な理由があった。まず第一に、エミューは飼育がしやすいこと。非常に性格が大人しく、人懐っこい。同種のダチョウは活発で、扱いが難しいところもあるのだが、エミューはダチョウと比べると性格が非常に大人しいそうだ。実際に触れてみると、おびえる素振りも見せず、すぐに懐いてくる。

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次にエサに気を使わなくて良い。野菜くずやお米で十分に育つ。松田さんは農家の方に分けてもらった野菜くずを与えているそうだ。他の畜産動物だと、飼料にお金がかかるかもしれないが、その点においてもエミューは楽。

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そして肉が美味しいらしい。味は牛肉に似ており、タマゴは絶品とのこと。残念ながら、今回試食はできなかった。というのも、現在は繁殖のための飼育なので、肉を得るのは少し先のことになるそうだ。松田さんは事業に将来性を感じており、需要も見込んでいるという。さすが、目のつけどころが違う! 私のような凡人には、手間と時間がかかるようにしか見えないのだが、仕事を興す人は考えることが違う! それだけじゃない!!

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実は同じ敷地の端っこで、養蜂も始めていた。繰り返しになるが、IT系企業の社長ですよ! 蜂まで飼うかね!? こちらもまたいい感じでやってる訳だ。

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蜂が蜜を集めるための花は、そこら中に生えているので、手間はかからない。唯一必要になるのが水。水は水道管を引いて、清潔に保つためにポンプで循環させておけばOK。そのポンプの電力は、太陽光で賄っているからタダ。太陽電池式の温度計を養蜂箱につけておけば、これまたタダで、温度・湿度の管理ができてしまう。

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箱に付着した蜜を少し味見させてもらったところ、かなり柔らかい味がした。今は、花が咲き誇るような時期ではないので、甘さが少し足りない気がしたが、これが春になれば、美味しい蜂蜜を味わえるに違いないだろう。

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いや~、それにしても松田さん。センスありすぎでしょ! 地頭が違うと、こんなにまで合理的に仕事を興せるものなのかと、改めて知った。いずれにしても、エミューが繁殖して肉を味わえる日が来るのが楽しみだ!

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