夏は暑い！　冬は寒い！　当たり前のことなのだが、夏の暑さを和らげてくれる場所に、冬の寒いなか行ったらどうなるだろうか？　出雲市の佐田町には、「天然のクーラー」と呼ばれる観光スポットがある。八雲風穴がその場所だ。

風穴は地下水脈の影響で、夏場でも5度程度しかないのだとか。やっぱ冬に行くと猛烈に寒いの？　それとも暖かいの？ とにかく行ってみたぞ！

私、ロケットニュース24の佐藤が訪ねたのは、まだ山に雪が残る1月の終わり。天然のクーラーと呼ばれる場所は、冷凍庫くらいの寒さになってるんじゃないの？　と思われるかもしれない。私もそう思う。こんな寒い時期に、避暑地に行ってどうすんだ!?　と我ながらに思う。マジでこの日はむちゃくちゃ寒かった！

冬季は八雲風穴は営業を休んでいるのだが、特別に開けてもらえることに。とりあえず最寄りの売店に入ってみると、室内なのに、猛烈に寒い！ 営業を休んでいるから、エアコンがついておらず、ヘタしたら雪の積もる戸外より寒いかも。室温は……。

3.4度……。ジッとしていられないほど寒い……。これ、絶対外の方が暖かいだろ！　と思って、外で気温を計ると……。

6度！　外の方があったけえ!! 倍くらい違うじゃないの!?　もしかして、凍えるほど寒いと思われる風穴のなかも、暖かかったりして。とりあえず行ってみよう!!

八雲風穴は、約500年前に開山した「福泉坊」の隣にある。このあたりはその昔から、涼しい風が吹くことで知られており、「清涼山」と呼ばれていたそうだ。この辺りの山は、隙間の多い岩で形成されており、そこに地下水が通っており、通る風を冷やすと考えられている。ちなみにオフシーズンは基本的に立ち入ることができないのだとか。

はずかしながら、私は人生初風穴。中に入ると～……。夏場でも入り口は10度の冷風が出ているという。

さらに奥へと進む。

木と石で囲われた空間は何とも幻想的！ ここは入るだけで、何だか癒される気持ちになる。心地の良い場所だね～。

地下水脈の温度が10度。これは夏だけのことなのだろうか？　外気の影響をあまり受けない地下水なら、ひょっとして通年で10度ってこともあるかも？

風穴のなかをのぞき込んでみると、思った以上に深く、石壁と木材の設えがカッコイイ！　古き歴史を感じさせるようだ。ここで静かに物思いにふけってみたい……。

ようやく風穴最深部に到着～。

本題は風穴内部の温度だ。はたして、外気よりも暖かいのか？　売店の室内よりも暖かいのか？　温度計を見てみると～……。

なんと7.4度！　外気の6度よりも暖かい!!　さらに売店の3.4度よりも倍以上暖かいじゃないか！ どうやら、地下水脈の温度が一定なのではないだろうか？　天然のクーラーと言われる場所は、「天然のエアコン」と言っても良い場所だった。冬場は休業しているので、夏場に訪ねてくれよな！

・施設の情報

名称　八雲風穴

住所　島根県出雲市佐田町朝原1671-1

営業期間　毎年7月の第1土曜日から9月の第1日曜日まで（期間中無休）

営業時間　9:00～17:00

入場料　大人200円 子ども100円